新NISAは、2024年1月から始まった新しい投資制度です。現行のNISAの制度を改正・拡充したもので、以下の3つの特徴があります。
- 年間投資枠の拡大
- 非課税保有期間の延長
- つみたて投資枠と成長投資枠の併用
これらの特徴から、新NISAはより多くの人に投資の機会を提供し、長期的な資産形成を支援する制度として期待されています。
新NISAのメリット
新NISAのメリットは、以下の3つが挙げられます。
1. 年間投資枠の拡大
現行NISAの年間投資枠は、一般NISAが120万円、つみたてNISAが40万円です。新NISAでは、成長投資枠が年間240万円、つみたて投資枠が年間120万円に拡大されました。
これにより、より多くの資金を投資に回すことができ、長期的な資産形成を進めやすくなります。
2. 非課税保有期間の延長
現行NISAの非課税保有期間は、一般NISAが5年間、つみたてNISAが20年間です。新NISAでは、成長投資枠は5年間から20年間に延長されました。
これにより、長期的な運用に有利となり、資産を大きく増やす可能性が高まります。
3. つみたて投資枠と成長投資枠の併用
現行NISAでは、一般NISAとつみたてNISAのどちらか一方しか選択できませんでした。新NISAでは、成長投資枠とつみたて投資枠を併用できるようになりました。
これにより、より多様な投資戦略を立てることが可能となり、自分に合った投資スタイルで資産形成を進めることができます。
新NISAのデメリット
新NISAのデメリットは、以下の3つが挙げられます。
1. 現行NISAからのロールオーバー不可
現行NISAでは、一般NISAの保有商品を5年間の非課税期間満了後に、新たなNISA口座に資産を移管（ロールオーバー）することができます。
しかし、新NISA開始後は現行NISAの商品を新NISAにロールオーバーすることはできません。
これにより、現行NISAで購入した商品を新NISAの非課税枠内で運用することはできなくなります。
2. 非課税投資枠の再利用は翌年以降
新NISAでは、非課税投資枠の再利用が可能になりました。ただし、売却した金額分の非課税投資枠は、売却した翌年にならないと再利用できません。
これにより、投資判断の自由度が高まった一方で、売却タイミングの慎重な検討が必要となります。
3. 元本割れリスクは変わらない
新NISAも現行NISAも、元本保証はありません。そのため、投資した商品の価格が下落すると、元本割れのリスクがあります。
長期的な資産形成を進めるためには、元本割れリスクを理解したうえで、慎重に投資判断を行うことが重要です。
新NISAの活用方法
新NISAを活用する際には、以下の点に注意するとよいでしょう。
- 目標やリスク許容度を明確にする
新NISAは、長期的な資産形成を支援する制度です。そのため、まずは自分がどのような目標を持って投資を行うのか、そしてどの程度のリスクを許容できるのかを明確にすることが大切です。
- 投資対象を多様化する
投資対象を単一にすると、その商品の価格変動によって大きな損失を被る可能性があります。そのため、複数の投資対象に分散投資することで、リスクを抑えることができます。
- 定期的にリバランスする
投資対象の価格変動によって、投資比率が大きく偏ってしまうことがあります。定期的にリバランスを行うことで、投資比率を適切に保つことができます。
新NISAは、より多くの人に投資の機会を提供し、長期的な資産形成を支援する制度です。しかし、メリットだけでなくデメリットも理解したうえで、慎重に活用することが大切です。
